魚は健康にいい? 同じタンパク源でもその効果に驚き!【ここがポイント】

魚は健康にいい? 同じタンパク源でもその効果に驚き!【ここがポイント】

魚は健康にいい? 同じタンパク源でもその効果に驚き!【ここがポイント】

この記事では、魚は健康にいいのか調査した結果をまとめてますが、
結論から言いますと、魚は健康にいいです。

何がいいのかと言いますと、
EPA(エイコサペンタエン酸)

HDA(ドコサヘキサエン酸)
などの脂質を含んでおり、
その栄養成分が健康に大きく寄与しているからです。
また、この脂質は陸上動植物の可食部にはほとんどないのも特徴です。

魚にはタウリンも比較的豊富に含まれており、これも含めて順に解説いたしますが、
先にDHA、EPAを多く含む魚ランキングを、
タウリン含有量と合わせてまとめました。先に掲載します。

ランク 魚種 EPA DHA 合計(mg/100g) タウリン
1 クロマグロ(天然 脂身) 1,400 3,200 4,600 32※赤身
2 サンマ 1,500 2,200 3,700 180-670
3 ブリ 940 1,700 2,640 180
4 タチウオ 970 1,400 2,370 170
5 マサバ 690 970 1,660 38
6 マイワシ 780 870 1,650 170
7 カツオ(秋穫り) 400 970 1,370 167
8 シシャモ 670 550 1,220 230
9 ホッケ 450 530 980 65
10 マダイ(天然) 300 610 910 216

DHA/EPAについて

魚は陸上動植物とは違い、多くの不飽和脂肪酸を含んでます。
その代表的な脂肪酸が、エイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)です。
これらは水産物に特有の脂肪酸で、体内で合成されない必須脂肪酸の一つです。
この脂肪酸が、心血管系疾患の予防や治療に効果があることと、さらに近年では、
脳視覚機能の調節や抗腫瘍・免疫調節、抗炎症作用などの報告もあるのです。

具体的に見ていきましょう。

心血管系疾患予防効果

心血管系疾患予防効果
まず、心血管系疾患予防効果についてです。

魚を多く摂取すると、DHAやEPAの栄養機能により、血栓ができにくくなったり
血圧が低下することで、狭心症、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などの
心血管系疾患にかかりにくくなります。

血栓の形成に必要な成分の生成を、DHAやEPAが阻害、
抑制することが分かっており、多くの研究からもその効果が認められてます。

また、血中の脂質を低下させる作用があり、腸から血中へコレステロールが吸収されることや、
肝臓でコレステロールが合成されることを抑制したり、コレステロールを体外へ排出する作用が
あります。

血液に対する作用

DHA、EPAには、血液の粘度を下げ、赤血球膜の流動性を高め、
変形態を向上させる作用があることから、血液の状態改善や血圧の低下に
有効であるとされています。
これも、様々な研究や実験から明らかになっている事実です。

日本でも漁村と農村の食生活や血液中の成分についての調査を行った結果、
漁村の人の方が血液中のDHAやEPAが多く、
心血管系疾患の発生率が低いことが分かっています。

冠動脈心疾患での死亡については、1日あたり30gの魚を食べる人とそうでない人とを比較し、
危険率は半分以下という報告もあるくらいです。

脳への効果

脳への効果
次に脳への効果についてです。

脳の組織脂質にはEPAがほとんどなくDHAが豊富にあることが分かってます。
このことから、脳視覚機能についてはDHAに焦点をあてた研究が主流となっており、
魚油やDHAを摂取すると、血液ほどではないにしても
脳内でDHAの量が増えることもわかってます。

逆にDHAが属するオメガ3系脂肪酸が欠乏した食事を与えると、
脳内のDHAが減少し、記憶学習能力が低下することが
動物実験により明らかになっているのです。
これは、DHAが記憶学習能力を維持、向上させているとも言え、多くの研究報告があります。

母体が出産3か月前から魚油を摂取することで、
赤ちゃんは出産時からDHAレベルを高く保つことができ、
脳機能の発達に有利であることも明らかにされてます。

また、加齢による脳内のDHA減少は、
記憶学習能力の低下や痴ほう症の発症・悪化に関連性があり、
DHAの摂取が高齢者の脳機能の維持向上に役立つ可能性が高いと考えられてます。

抗腫瘍・抗炎症効果

次に魚油、DHA、EPAの抗腫瘍・抗炎症効果です。

脂肪の大量摂取と発がんとの間には正の相関関係があることが分かってます。
たくさん脂肪を摂れば摂るほど、がんになりやすいということですね。

大腸がんや乳がんなど欧米型のがんでは、単に摂取脂肪量が関係するだけでなく、
摂取した脂肪酸の違いが大きく影響していることが明らかになっています。
特に大腸がんでは、DHAやEPAはがん抑制因子と考えられており、また抑制するだけでなく、
増大を遅らせ、転移を低減することが研究によって明らかにされています。
さらに急性/慢性/アレルギー性の炎症症状の軽減にも役立つことが研究によって
報告されているのです。

タウリンによる健康効果

最後にタウリンです。

DHAやEPAほどではないですが、タウリンも魚に豊富に含まれており、
海水の浸透圧に対して細胞内の浸透圧を調節するために役割があると言われてます。

様々な動物実験や人での研究の結果、タウリンはコレステロール低下作用があるほか、
強心作用と心筋保護作用があります。
この中でも心筋保護作用は顕著であり、排尿に含まれるタウリンの量が多いほど、
心筋系疾患での死亡率が低下することが明らかになっており、
具体的にいうと、週4~5回、量にすると100g/日の魚摂取が理想的とされてます。

また、タウリン3g/日を2か月摂取することで血圧が低下した研究結果も報告されています。

まとめ

まとめ
改めて、DHA、EPAを多く含む魚のランキングです。

ランク 魚種 EPA DHA 合計(mg/100g) タウリン
1 クロマグロ(天然 脂身) 1,400 3,200 4,600 32※赤身
2 サンマ 1,500 2,200 3,700 180-670
3 ブリ 940 1,700 2,640 180
4 タチウオ 970 1,400 2,370 170
5 マサバ 690 970 1,660 38
6 マイワシ 780 870 1,650 170
7 カツオ(秋穫り) 400 970 1,370 167
8 シシャモ 670 550 1,220 230
9 ホッケ 450 530 980 65
10 マダイ(天然) 300 610 910 216

魚は健康にいいという結論ですが、食品により含まれる栄養素に偏りがあるので、
いろいろな食品を組み合わせて食べないと必要な栄養素を過不足なく摂取できません。

五大栄養素を意識しながら積極的に魚を摂取することで、より健康的な生活を送りたいものですね。

<参考>
https://fooddb.mext.go.jp/freeword/fword_top.pl
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnfs1983/37/6/37_6_561/_pdf/-char/ja
https://www.xn--qckyd1cv92sy7i.net/1200.html
https://www.datumousyou.com/hairnutrient/aminoacid/taurine/taurine-food.html

 

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